先日、トレイルランに行ってきました。
今回行ったのは、Forest Walk to Sublime Point Track というルート。
ナショナルパークのサイトへのリンクを下に貼っておきます。

そして、僕が実際に辿ったコースをGPSウォッチで記録した地図が、下になります。

持ち物
さて、自然の中を走るトレイルランなので、町中の公園を走るのとはワケが違います。それなりの準備が必要です。僕が持っていったものは…。
靴
トレイルランは、基本路面は未舗装です。段差があったり、岩場や木の根、石ころだらけ…とバラエティに富んでいる(?)ので、底のグリップがしっかりとしているトレイルシューズを履きましょう。普通のランニングシューズだと、足をひねったり滑らせたりするので危険です。
服:
もちろん身体を動かしやすい服装が必要ですが、かなり植物が生い茂っているので、夏でも体全体をカバーする服がいいと思います。長袖シャツ、下半身はタイツなり、ハイソックスなり。時折岩をつかんだり、草を払ったりしたので、手袋もあったほうがいいかな。
走った後の着替えもあるといいですね。
水・食べ物:
このコース、途中には給水ポイントは無かったので、水分はマストですし、ちょっとした果物や、エナジーバーなどといったスナックも必要です。それを入れるための、走っても揺れないベルトが付いたバックパックも必要です。
行き方
シドニーの町からは、電車で簡単にアクセスできます。タウンホール、セントラルといった駅からSouth Coast Line に乗り、Coalcliffという駅まで1.5時間ほど。止まらない列車もあるのでご注意。
途中から国立公園を縫うようにして線路が敷かれているので、車窓も見応えがあります。
Coalcriffの駅は、こんな感じ。名前の通り、10年ほど前まではここで石炭を掘っていたようで、今でもその名残りの引込み線などがあります。

駅は、切り立った山と海に挟まれた狭い場所に作られていて、海側には家がちらほらと建っています。
駅を出て、来た方向に少し戻ると、左側に看板があります。

ここから、遊歩道の始まり。
最初は、ひたすら上り坂なのでかなりしんどいです。あとでGPSウォッチの記録を見ると、一気に200mほど登ってますね。
ただ、一番上まで行くと、木々の間からはるか下に海が見えます!この眺めを見ると、きつい上り坂を来た甲斐があったなあ、と思いました。それにしても、この写真を見ると、そりゃ、かなり登ったわけだなあ、と改めて感じますね。

そして、目を凝らすと鉄道の線路が見え、アーチ型の鉄道橋も見えます。

あのへんを電車で通ってきたんだなあ…。
ともあれ、いちど急な登りを終えてしまえば、山のてっぺんをたどるルートなので、それほどきついアップダウンはありませんでした。
もちろんトレイルなのでゆっくりとしか走れませんが、なかなか快調!
…と思ってたら、この辺りで道を間違えてしまいました。
紛らわしい場所にはサインポストが出ているのですが、ゆっくりとはいえ、走っていると見逃してしまうんですよね。
なんか車が走れるような未舗装の道に当たり、変だな?とは思ったのですが、まあこういう場所もあるのかな…とそのまま進んでいたら、ダム池のような場所に出てしまい、しかも海が全く逆の場所に見えるではありませんか。
こりゃ、間違いなく道間違えた!と逆戻り…。
たぶん片道1キロほど行ってたので、余計な距離…トホホ。一人で走っていたので、少し怖かったですね。(ホントはこういうトレイルランは、万が一のことを考えて誰かと走ったほうがいいんだけど)
後で地図を見ると、このエリアは、Fire Trail という、おそらく山火事があった時に消防車がアクセスできるような道がかなりたくさん張り巡らされていて、それに迷い込んでしまったようです。
基本的に正しい道は、ずっと海を左に見るように続いているので、そういう方角からそれた場合はすぐに戻ってください。
(こりずに、その後もまた一回Fire Trailに入ってしまったが、すぐに気づいて戻りました。)
さて、最近雨の多いシドニーなので、足元が泥濘と化していたらどうしよう…と不安だったのですが、それほどぐちゃぐちゃな場所は多くなかったです。それでもかなりぬかるむエリアも何か所かあるので、結局靴は泥んこになりましたけど。替えの靴下はあったほうがいいですね。
雨のせいか草が元気に生い茂ってました!

2,3回小さな川(creek)に出ますが、ちゃんと小さな橋がかかってます。水音を聞いているとしばし時間を忘れて癒される…。


シダや、何かわからない陸のワカメのような草が沢山茂っていたので、やはり長袖でないと引っかかれたりしてしまうなあと思いました。
平日の、変わりやすい天気だったせいか、最初に3人ほどのハイカーに会ったきりで、誰にも会わない!
こら、自然を独り占めだなあ〜、といい気になって進んでました。その理由は後で判明するのですが…。
Sublime Point
14キロほど走り(僕の場合道に迷ったので少し余計に走りましたが)、開けた場所に出た!と思ったらそこがSublime Pointでした。
ここは車でもアクセスが出来るので、駐車場もあり、若干の人が眺めを楽しんでいました。
眺めは、素晴らしい!さすが、Sublime というだけあるわ。

ちなみに、ブルーマウンテンにも同じ名前の見晴台があります。
さて、あとはSublime Point Walking Track という道をたどり、Austinmer という町まで下ります。
少し雲の流れが早くなり、雨雲が近づいて来ているようでしたが、あと少しで下界に戻れる!
この写真でも分かる通り、かなり高度差あるなあ、と思いましたが、まぁ下りだから楽なはず、そしてそこからは駅があるので電車に乗って帰るだけ!
と思いきや…その道は最近の雨の影響で閉鎖されていました。

後で見たら、ちゃんとアラート出てたんだけど、別のセクションだったから見落としていたわ。
はてさて困った。どうやったら下界に戻れんの?
目には見えるものの、ここから下界に降りる道は、あまりなく、今来た道を戻るか、2.5キロ先のBulli Lookoutに行くしかない。
さすがに後戻りは嫌なのでBulli に行くことにしたが、下界に降りるには、車も通る峠道しかないようで遊歩道や歩道はあるのか、不安…。
仕方ない、腹をくくってBulli Lookout まで。

ここからの眺めも良かったけど、その先は、車がバンバン走ってる幹線道路の路肩を行かなくてはならん。おっかないなあ…。
しかも、雨も降ってきた。こらいかん。
ちょうどビジターセンターがあり、併設のカフェもあったので、コーヒーでも…と思ったのだが、なぜかこの肌寒いのにジェラートが食べたくなり、栄養がありそうな(そんな判断基準か)バナナとキャラメルのジェラートを食べた。

これが、こんな場所という期待を裏切るくらい美味しかった。カロリー高そうだったので、生き返った。虹も少し見えたので気を取り直し、また街道をおっかなびっくり走る。

ここからは、Bulli Pass という峠道をたどる。箱根の道のような、グネグネとしためちゃくちゃ急勾配の道で、まあその分車のスピードもそれほどではなかったから良かったが、すこし肝が冷えた。
3キロほどゆっくりと走りながら下山(?)し、なんとか下界にたどり着いた時には本当にホッとした。
そこから一番近い駅のあるThirroulという町に行き、ここで温かいコーヒーを頼む…生き返ったぜ。

ここからは電車で一本でシティまで戻った。

というわけで、最後はアクシデント続きだったが、景色のいいランだったのでまあ良しとしよう。
教訓:トレイルランに行く際は、コースが閉鎖されていないかをきちんと調べましょう!
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